安倍晴明といえば、陰陽師として最も有名な人物と言っていいでしょう。
ドラマ、映画、漫画、ゲームなど、数多くの作品の題材になっており、フィギュアスケートの羽生結弦選手も、安倍晴明を題材にした演技で、オリンピックの金メダルを取りました。
その安倍晴明の血が、安倍晋三氏に継がれている、という情報を得たので、深く迫ってみました。
家系図
この家系図で注目したいのは、『阿倍倉梯麻呂』です。
阿倍倉梯麻呂は、大化の改新で初代左大臣になった人物で、安倍氏の祖だと言われています。
安倍氏とは、奈良時代〜平安時代の有力な貴族で、陰陽道で非常に栄えていたそうです。
そんな家系の中でも飛び抜けて名を残している安倍晴明は、本当に優秀な人物だったのでしょう。
現在、安倍晋三が血を継いでいる
出典: https://www.nishinippon.co.jp/
安倍晋三氏は2013年に演説で、「私は安倍貞任の末裔だ」と言ったそうです。
安倍貞任は平安時代の武将で、阿倍倉梯麻呂の子孫です。
安倍貞任は安倍晴明とは異なる家系ですが、祖先は同じ阿倍倉梯麻呂。
つまり、安倍晋三氏は安倍晴明の直接の子孫ではないものの、安倍晴明と同じ血を継いでいる、ということになります。
ちなみに、安倍晴明が修行をした地である奈良県の安倍文殊院には、安倍晋三が寄進した献灯碑があります。
2010年頃に、安倍晋三氏がお参りになった際に寄せられたものだそうです。
過去に活躍していた子孫たち
安倍晋三氏は安倍晴明の直系の子孫ではありませんが、安倍晴明の直系の子孫は何代にも渡り、陰陽師として活躍しました。
その中でも代表的な人物をご紹介します。
安倍泰親
安倍泰親は、安倍晴明から5代目の子孫です。
安倍晴明の再来と言われるほど、陰陽師としての能力が高かったそうで、内裏火災、内親王の急逝、政変などを続々と予言しました。
安倍泰親の予言がよく当たることから『指御子(さすのみこ)』と呼ばれていたことが、平家物語に記されています。
安倍有世
安倍有世は安倍晴明から14代目の子孫です。
いくつかに分かれてしまった安倍晴明の家系の中で本家として扱われている「土御門家」を名乗り始めた人物です。
大変に才能がある陰陽師で、室町幕府3代将軍足利義満に重用されていました。
その結果、従三位の公卿となり、最終的には従二位参議刑部卿に上り詰めたのです。
これは陰陽師としては過去にない最上位で、当時「有世」という名前を知らない人がいない程に、その名を轟かせました。
当時、安倍晴明の家系はいくつかに分裂して宗家を争っていましたが、安倍有世の大出世がその宗家争いに終止符を打ち、文句なしに安倍晴明の宗家と認められました。
その後、安倍有世が興した土御門家は、江戸時代まで陰陽師として朝廷に仕えました。
土御門藤子
土御門藤子は土御門家当主の妹で、幕末から明治に活躍した女官です。
実は、大政奉還の陰の立役者となった人物なのです。
というのも、土御門藤子は大奥で和宮の側近を務めていました。
その和宮の使者として、和宮と徳川慶喜による嘆願書を京に届けたのが、土御門藤子でした。
嘆願書を届けたことが、無血開城の要因の一つとなったのです。
土御門凞光
土御門凞光は、大正時代から昭和時代の、土御門家の当主です。
この時代には陰陽道は衰退していましたが、そんな中で陰陽道の再興を目指し、日本陰陽会の副総裁となりました。
しかし土御門凞光は、26歳という若さで亡くなってしまいます。
土御門凞光には子供がおらず、弟の土御門憲忠が土御門家を継ぎましたが、華族制度が廃止され、特権階級ではなくなりました。
世間の声
まとめ
今回は、安倍晋三氏が安倍晴明の血を継いでいることについて、調査結果をまとめました。
- 安倍晴明の祖先は『阿倍倉梯麻呂』という人物
- 安倍晋三氏は安倍貞任の末裔で、安倍貞任も『阿倍倉梯麻呂』の子
- 安倍晴明の子孫は陰陽師として長く栄えた
- 5代目の子孫である安倍泰親は安倍晴明の再来と言われていた
- 14代目の子孫である安倍有世は『土御門家』を興し、公卿の地位に上り詰めた
- 土御門藤子は大政奉還の陰の立役者となった
安倍晋三氏は安倍晴明と血の繋がりはありますが、直系の子孫ではありません。
とはいえ、安倍晴明ゆかりの地である寺院に献灯碑を寄進しているので、血縁として敬っているのでしょう。
安倍晴明のように予言や占いで、とはいきませんが、安倍晋三氏には今後とも政界でのご活躍を期待しています。