太宰治の子供が現在も小説を書いている

日本の文豪といえば、太宰治を思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。

「人間失格」「走れメロス」「斜陽」などたくさんの作品を世に送り出し、文学界に多大な貢献を果たしました。

また、不倫や自殺未遂を繰り返し、若くしてこの世を去ったその波乱万丈な人生も、人気の理由の1つですよね。

そんな太宰治の子供にも、小説を書いている人物がいることをご存知でしょうか。

彼の子供について紹介していきたいと思います。

 

家系図


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太宰治の本名は津島修治。

津島源右衛門とたねの間に生まれました。

 

現在活躍している太宰治の2人の子供

太宰治は38歳で亡くなるまでに、4人の子宝に恵まれました。

そのうち、現在も現役で活躍している人物が1人います。

また、政界に太宰治の孫にあたる人物がいます。

 

現在作家の太田治子(愛人・静子の娘)


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太宰治の娘の太田治子は、現在作家として活躍しています。

 

実は、太田治子は妻・美知子との間にできた子ではありません

太宰治の愛人の1人に、太田静子という女性がいます。

「斜陽」という作品は、実はこの太田静子の日記をもとにして生まれた作品なのです。

彼女と太宰治との間に生まれたのが、太田治子です。

治子の「治」は、太宰治の名前から付けられています。

とはいえ、そもそも私生児であったうえ、生後間もなく太宰治は自殺しているので、親子の交流はありませんでした。

 

父親のいない家庭環境は、特に経済的に厳しかったようですが、だからこそ2人きりの母娘の絆は強かったに違いありません。

 

太田治子もまた、文学の才能を受け継いでいました。

高校2年生のころに書かれた「手記」の出版を皮切りに、精力的に小説やエッセイなどを刊行します。

そして、亡き母・太田静子との思い出を綴った「心映えの記」にて坪田譲治文学賞を受賞しました。

また、この作品は直木賞の候補にもなります。

さらに、文学以外に美術にも明るく、多くの美術書も出版されています。

 

現在衆議院議員の津島淳(孫)


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衆議院議員の津島淳は、実は太宰治の長女・津島園子の息子、つまり太宰治の孫にあたります。

フランス後に生まれ、現在は太宰治の出身地でもある青森県で政治活動をしているようです。

日本一有名といっても過言ではないほどの文豪を祖父に持つというのは、どんな気分なのでしょうね。

誇らしい半面、なんだかプレッシャーも感じてしまうかもしれませんね。

 

他界した太宰治の3人の子供

太宰治の4人の子供のうち、3人はすでにこの世を去ってしまいました。

その中には、ある病気を抱え、短い生涯を閉じてしまった人物もいたようです。

太宰の功績を世に残した津島園子(美知子の長女)


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津島園子は太宰治の長女として生まれました。

太宰治と最も長い時間を過ごした子供となります。

国会議員だった太宰治の兄の紹介で、上野雄二と結婚、その後津島淳ともう一人、娘が生まれます。

 

津島園子は文学よりも芸術方面の才能に恵まれていたようで、油絵の個展を開いたこともあるほどでした。

 

太宰治賞の授賞式に来賓として参加したり、生誕110周年記念祭であいさつしたり、記念館に関連資料を帰宅するなど、太宰治の功績を世に残すために尽力したことでも知られています。

今日の太宰治の知名度は、彼女のこのような活動の賜物かもしれません。

 

津島園子は、2020年に病気のため亡くなっています。

一周忌には彼女をしのび、有志による「語る会」が開かれるなど、その人柄の良さがうかがえますよね。

 

現在小説家の津島佑子(美知子の次女)


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太宰治の次女・里子は、小説家・津島佑子というペンネームで活躍しました。

 

彼女が1歳の時に太宰治は亡くなっているので、父親の記憶はほとんど残っていないはずですが、血は争えないということでしょうか、その不世出の文才はしっかりと受け継ぎました。

父だけでなく兄・津島正樹も幼いころに亡くし、津島佑子自身の息子も早逝しています。

そういった経験からか、生死や家族といったテーマの作品が多いようです。

自分の大切な人たちを次々に失った実体験をもとに作品を作る、というのは、どれだけの覚悟と情熱があればできる作業なのでしょう。

全く想像がつきませんよね。

 

代表作に「謝肉祭」「火の山 山猿記」などがあり、その作品の多くが複数の言語で翻訳されています。

「谷崎潤一郎賞」「野間文芸賞」など受賞歴多数。

2016年に肺がんのため亡くなっています。

 

ダウン症だった津島正樹(美知子の長男)


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太宰治の長男にして唯一の息子・津島正樹ですが、実は彼はダウン症だったようです。

津島正樹は15歳の時に肺炎で亡くなってしまいます。

太宰治は息子の病気に深く思い悩んでいたようで、遺書にそのことについての記述があったそうです。

また、生前最後の短編集「桜桃」に、津島正樹がモデルと思われる息子が登場するなど、常にその存在を気にかけていたことがわかりますね。

奔放なイメージの強い太宰治ですが、子供を愛する心は確かに持っていたのです。

 

世間の声


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まとめ


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今回は太宰治の子孫たちについてまとめてみました。

・太宰治の次女・津島佑子と愛人の娘・太田治子は作家として活躍。
・孫の津島淳は衆議院議員として活動している。
・長女・津島園子は太宰治の功績を伝えるために尽力した。
・長男・津島正樹はダウン症で、15歳で亡くなってしまった。

若くして自ら命を絶ってしまった太宰治ですが、残された子供たちは懸命に生き、その血脈を今も繋いでいます。

いつか、太宰治の血を引く子孫が、念願の芥川賞を受賞する日が来るかもしれませんね。

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